人は森に似ている。
昨年の本屋大賞受賞作品
『鹿の王』上橋菜穂子著見終わりましたぁ~。
上橋さんの本は前にだしてた『獣の奏者』が好きで、鹿の王も読んだのですが、まず世界観が和風ファンタジー?っぽくて、独特なんですが、現代の医学の話に通じるところもあったりして、別の世界なんだけど現代の世界でもあるような、考えさせられる話でした。
主人公は2人います。
独角という鹿をあやつる戦士であったヴァンと帝国の医術士であるホッサル。
私は、ヴァンの章がスゴい好きでした。
愛する家族を病気でなくし、死に場所を求めて、独角になったけど生き残ってしまった。
奴隷として働いていたところで事件がおき、自分と生き残ったユナと、逃亡途中で出会ったトマの家で穏やかな生活を思っていたけれど。
変な犬に噛まれて、故郷の人たちのため、国の人たちのため、人としてのなにかを越えようとしてしまうのです。
でもね!それまでヴァンが、出会ってきた人達、ユナやトマがつなぎとめてくれるんですよ!
森というのが、生物やら植物やら動物やらによって形成されてるように、人間もまた小さな微生物やら、器官にいかされている。
そしてヴァンも家族じゃないけど、今まで結んできた絆によって、生かされてるということに、気づいてくれるといいな。
と思う、爽やかな終わりかたでした。
私としては、希望がある終わりかただったと思います。
もう一人の主人公ホッサルも好きだよ!彼女とイチャイチャしやがって(^o^)バクハツしろ
しかし、たくさんの種族やら動物やら国の政治やら複雑に絡まりまくっていて、途中でコイツは誰やねん?!となったりもしましたが、展開からしめかたが、見事でした。