屍者を動かす
伊藤計劃トリビュート『屍者//たちの/帝/国』読み終わりました。
意外や意外、700ページあった伊藤計劃トリビュートの方がスラスラ読めた印象。
でも、屍者の帝国でわからなかったこととか、違う形の屍者の帝国の世界をみることができて面白かったです。
また、屍者の帝国を読んだら見方がかわるかもしれませんね。
そんなわけで、印象に残った話だけ感想。
「従/卒/トム」 藤/井/太洋
最後あたりが印象的。
ジョーンズ家の綿花農場で働いていたトムが時をへて、日本の西南戦争?あたりの戦いに巻き込まれそうになるのですが。
西郷ドンとか侍とかもでてくるし、活劇なところもあって短編ではもったいない気もする
屍者の帝国のワトソンとフライデーのような、トムとネイサンの関係に萌えを感じるのですが、もうちょっと掘り下げて!
行間をよめということか!とニヨニヨ(勝手にしてました)
屍者には心があるのか?というのと、身近の人が屍者になったとき人間はどうするのか?というちょっと切ない話でしたね。
『小ネ//ズ/と童貞と復/活/した女』高/野/史/緒
うおぉぉぉ、どうしてこうなった!!
最初はドストエフスキーの白痴モチーフのすごい私好みの入り方だったんですよ。
途中からアルジャーノンとかも入ってきたりしておぉう、どうなるんだろう?と思ったら。
最後なんなんすか(笑)めっちゃ悪ふざけじゃないすか。いいけど。パロディ多めなんで、わかる人はにやりとします。
伏線とかばーーーんとめんどくさくて、宇宙にぶっとばした終わり方でした。
「白痴」面白そうだから読んでみよ。
『屍/者狩//り大佐』北/原/尚/彦
ワトソンとフライデーとバーナビーが唯一登場する話で、屍者を打つのがうまい大佐と虎狩りをする話です
動物には魂がないから、動物は屍者化しないというのを、この話でやっとわかりました。
まぁ、じゃあなぜ虎が屍者化したのかは、本書よんでくださいませ。
『ジ/ャ/ング/ルの/物語、その/他/の物/語』坂//永//雄一
この話は最初はうーーん?となっていたのですが、最後あたりが衝撃的でした。そうなる?
えっ面白い!となりました。
クリーチャーをみて私はピザ屋の監視をしているとやばい縫いぐるみがおそってくるアメリカのフリーゲームを思い出しました。
最後あたり読むと、その感想は間違ってなかったなと思いました。
他にも宮部/み/ゆき/さんが書いていた話も面白かったですが、最後の円城さんの屍者の帝国をかくにいたったインタビューもよかったです。
屍者を動かすエピソードの話じゃなければ、書かなかったというも納得。
伊藤さんの本はメタルギア以外はかなり読んだかな?新しい作家さんも発掘できたし、やっぱりSF好きなので、盛り上がってほしいなぁ~と思いました
このNOVAというのはいろんなSF?を扱っているんで、また読んでみよ。
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