読書大放出!
『うそつき//うそつき』清水 杜氏彦
Twitterでこの清水さんが書いた本が2作ともタイトルがリフレインだということでちょっと話題になっていたので読んでみた。
あと、この表紙を描いている方が好きなので。
アガサクリスティー賞を受賞したこの方の初作品。
とある国、この国の人々は首輪をつけるのを義務ずけられている。
嘘をつくと、首輪が赤に光るという首輪。
それは本人には見えない、他人にはうそがついたことがわかるという。
デストピアな世界で、その首輪を外す仕事をしている少年の話・・。
設定が面白く、ニコニコでパラノイアのTRPGをみている私にとっては結構好きな世界観だったのですが・・。
最後まで読んで思ったのは、主人公よ!!お前には考える力がないんか!と思いました。
師匠に言われればそれに従う、師匠が悪いといわれれば従う、自分で選んでるように見えて最後まで考えること放棄しすぎでした。
『わすれてわすれて』
清水さんの二作目。こっちは荒廃しまくってモヒカンと肩パッドでヒャッハーしている世界。
両親を失った少女2人が復讐に行く話。
両親を失った原因が、ノートに書いた日に起こったことを忘れてしまうという不思議なノートせいで。という、感じ。
1作目よりまだ救いがあるような・・。ないような・・。
忘れるということはその時にあった思いも忘れるということだから、それがいいことか悪いことかは、わからないよーな。
ロードムービみたいな感じは好きでした。復讐の旅だけどな!
『私の恋人』上田 岳弘
アメトークで光浦さんか又吉先生が紹介していた作品。
私は恩田陸さんのライオンハートみたいに時代を超えて恋人に会いにいくみたいな、感じを想像していたのですが。
うーーーん。なんかちょっと違った。
概念的な?哲学的な?恋人うんぬんじゃなくて人類の話?ちょっとよくわからない話でした。
読書家の人たちの本は、読書しない人にとって結構むずかしい本が多いなぁ~。
これだと本ほとんど読まない人は読書のこと嫌いになっちゃうかも。と思いました。
まぁ、自分の好きな本紹介しているだけから、文句いわれる筋合いないでしょうけど。
『夜のばけもの』
住野さんの新刊がでていたのでさっそく読んでみた。
夜になると何故か化け物に変身してしまう僕が、夜の教室でいじめられているクラスメイトの矢野に出会う。
いじめられてもニコニコ笑っている矢野、うんしか言わない緑川、クラスのムードメーカ笠井。でも、人には昼の顔と夜の顔がある。
主人公の場合、クラスの自分の立ち位置を考えている気持ち、矢野が本当は悪いやつではないとわかってしまった葛藤、好きなものを好きと言えないクラスなどのモヤモヤが化け物として表れてしまったということなのかな~。
窓ガラスを割ったのは?緑川さんは何を知っているの?とか笠原はこのままでいいのか?とか気になる点はありましたが、この話は学校でみんなで話あってほしい本ですね!
『ジニのパズル』崔 実
これもアメトークで紹介されていた本ですね。
読んだ時はふーーんってな感想だったのですが。
しばらく考えて、この話はジニが色んなものに抗おうとして考えた革命なんだ!と、本の中でもジニが言っていた、革命っていう言葉が強く残りましたねー。
あと、私の中にも他文化をもつ人たちのことを、個人としてでなく国として考えていたのかも知れない。
行動にうつさなくても、排斥してたり、知ろうとしてないことがあるのかもしれない。
人は生まれた場所を選べないのに。と、自分の考えとは違うものを感じられた本でした。
これだから読書はやめられねーぜ!と、思いました。(小並感)